mobikeを使って深圳でサイクリングを楽しむ
かなり前のことになるが、中国深圳へ行き、シェアバイクでサイクリングをした。記事を書こうとしたまま忘れ去っていたが、途中まで書いていたので一応記録として仕上げることにした。
深圳ではシェアバイクがそこら中に転がっておりどこでも乗り降りできる。
が、難点として多くのシェアサイクルサービスはAlipayやWeChatPayなどの電子マネーでの支払いが必要だが、これらは利用のため中国の口座を開設する必要がある。中国は電子マネーによる決済は確かに普及しているが、現金で払えないこともない(お店によっては嫌な顔をされるが)。めったに来ない中国への旅行のために口座の開設までするのは面倒。
そんな中、mobikeは日本展開を開始しており、クレジットカードによる支払いが可能。料金は30分で120円らしい。
Mobikeは世界初にして最大のスマートシェアサイクルサービスです。
中国でも使えるのかわからないが、とりあえずダメもとで試してみることにした。
レンタルの開始・終了方法
アプリをダウンロードし登録を済ませるとクレジットカードから500円デポジットとして徴収される。500元ではない。
借りる前に料金をチャージしておく。チャージは最低500円から。レンタル中に残高が0以下になってもレンタルは終了しないが、デポジットの払い戻しと次のレンタルができなくなるらしい。
アプリの開錠ボタンを押して車両にあるQRコードをスキャンすると自動で鍵が開きレンタル開始となる。
QRコードはいろんなところに貼ってある。
レンタル開始するとアプリの画面が切り替わり料金・走行時間・走行距離が表示される。
終了は鍵を閉めると自動で終了する。
ライドを開始・終了できなくなることがあるので、そのときはアプリをいったん落として再起動させると直った。
自転車
自転車はぱっと見でわかる限りではホイールとシートポスト回りの違いで3種類あった。
・プラスポーク、縦方向のレバーでシートクランプを開放できるもの。これが一番サドルを高くできるのでおすすめ。
・金属スポーク、横方向のレバーでシートクランプを開放できるもの。少しサドルが低くなるがまだ快適に乗れる。
・金属スポーク、サドルの高さは固定。写真を撮り忘れた。乗り心地は最悪なので乗らないほうがいい。
かごがついており、太陽電池が敷かれている。どう考えても重いものを置くと太陽電池が割れるし5kg以上のものを置くなと書いてあるので重いものは積めない。
ブレーキは前後ドラムブレーキ。変速はなし。ホイールは小さめでノーパンクタイヤが組付けられている。タイヤは穴が開いたものと開いていないものがある。
故障例
シェアバイクという形態をとる以上あらゆる部位に故障の可能性があるので、開錠前に一通りチェックしてから開錠するほうがいい。開錠後も一定時間内なら無料でレンタルを終了できるようだ。
鍵が壊れてて開けられない
一台目でいきなり開錠できないから自分で開けろと言われて見てみたら開錠レバーがねじ切られてレバーの金具が詰まっていた。手動でも開けられないのでそのまま立ち去ったが問題なかったようだ。
ベルが鳴らない
中国では歩道を電動バイクが爆走してくるので歩行者を見て止まってると追突される。歩行者が見えたらベルを鳴らしまくりながら突っ切らなければならない。日本でやると歩行者がキレるのでできないが、中国では歩行者が避けるのが当然で歩行者も特に怒ったりしないのでどんどん鳴らそう。が、ベルが鳴らないとそれができないので危険。
チェーンの抵抗が異常に大きい、チェーンが外れている
チェーンの色であたりを付けた後にクランクを逆回転させればわかる。チェーンに問題のないのものはむしろクランクを逆回転させると回りすぎる。多分BBのグリスが切れてる。
ブレーキが全然効かない
ブレーキの効き始めの位置がちょっと奥過ぎるかなぁと不安に思いながらも乗ってみたところほとんどブレーキが利かなかった。足がつくので足で地面を蹴ってブレーキを掛けながら走った。
ペダルの軸がねじれている
これが一番厄介で、走り始めるまで発見はほぼ不可能。開錠前に乗って逆回転させてみても気づかなかった。クランクの回転に合わせてペダルがうにょうにょ動くので乗り心地が最悪になる。そのうち慣れてくる。
走行性能
変速なしなので漕ぎだしはやや重いがすぐに軽くなる。ノーパンクタイヤのやわらかさとパンクしない特性のおかげで小さいホイールの走破性の低さをカバーでき、重さのおかげか割と転がる。そして20km/h手前ぐらいで速度が上がりにくくなりどんなに漕いでも30km/hにはならない。クランクが短いせいか回しにくいがのんびり漕ぐ分には快適に走れる。ちょっとカチカチ異音がしたりする。あまり気にしなくてもいいが車道で無茶な動きはしないほうが良さそう
料金
肝心の料金だが、最長で70分ほど走ったところ、開始直後は0円、少し走って30分以下で16円、60分以下で33円、90分以下で50円となった。このころの為替は1元=16.5円くらいだったので30分1元ぐらいで徴収されているように見える。中国では30分1元らしいので使用する国に合わせて料金が変わるのだろうか。
失敗してすぐに降りたのに金をとられたりもしたが一日4時間ぐらい乗り回して200円ぐらいしか消費しなかった。お安い
設置数
駅やバス停の周辺には乗り捨てた自転車が大量に転がっているので、駅から出てきてそこから自転車という使い方をする場合には確保には困らない。
それ以外の場所ではあまり置いておらず、置いてあるものは状態が悪くて乗り捨てられたものばかりなので駅近くで乗ったものが気に入らなかったら駅に戻って借り直したほうがいい。
感想
スピードを出す気がなければ意外と軽快に走り、料金は超安いので数本先の通りに行く程度でも手軽に利用できる。遠くに行くには電車のほうが安いが、電車から降りてそこから先には非常に重宝する。
道路に大量の自転車が転がっているが、歩道が車道2車線分ぐらいあるのであまり気にならない。日本では同じ形態をとるのは歩道の幅からして無理なのでmobikeが日本でやっているようにレンタルステーションを置くことになるだろうがそうすると運営費がかかるので中国のような安さは期待できない。
中国でシェアサイクルのある地域に行くのであればぜひ用意しておくことをお勧めする。他社も日本展開はしなくていいのでせめてpaypalとかクレジットでの支払いに対応してくれればもっとうれしいが。
旅行の写真
なんか不安定な感じの建物
なんとなく中国の自転車屋が見たかったのでGIANT Storeへ
どこに行っても歩道はとても広い
なんとなく公園へ。自転車は進入禁止だったので乗り捨て。
なぜかやたらとよく見かける気がするみかん生絞り自販機
海浜生態公園から湾沿いの公園に入り西にひたすら進む。
この手前で地下道があったので自転車は通れないかと思い乗り捨てたが失敗だった。地下道は自転車で通れたし、地下道を出た先は公園の入り口なので自転車を乗り捨てる人がほとんどいない。いくつか自転車が並んでいるが、mobikeには予約機能がありほとんど誰かが予約状態で一時的にそばを離れているだけだったので使えなかった。
税関から見えていたやたら尖った建物を足元から見たかったが、足元は工事中なのか近づくことができなかった。
この後満足したので近くの駅まで行って電車でホテルまで戻った。